●モノづくりの楽しさとは
モノづくりの楽しみとは独自のアイデアやデザインを織り込んで自分にしかできない作品作りではないでしょうか?
工業的には図面通りのものを効率よく高品質に作り上げることももちろん楽しみのひとつですが、必ずその前段階には設計や試作、そのための試行錯誤が行われ、それによりより良い製品ができるのであって、その製品を生み出すことが設計の楽しさだと思うのです。
●教室の目指すこと
造形教室もロボット教室も、子ども達がモノづくりの楽しさを実感して、それぞれの個性を生かした独自の作品を生み出すこと、またそのために必要なスキルを感覚的に理解して将来の技術者としてのセンスを磨くことではないでしょうか
例えばロボット教室の授業の楽しみは
テキスト通りに作ったロボットをもとに自分なりにより高機能高性能に改造することです。
ロボット教室はまだ初めて10年ですが、教室を始めた当初は子ども達独自の発想でより面白いものを作ろうとする子ども達がいました。毎月作ったロボットでレースなどで競うと独自の工夫で先生に勝ちたいと挑んでくる子がいました。
●工夫することが負担
しかしここ最近、工夫する部分が負担になっている子が多いと感じています。
教科書通りに組み立てることが楽しいという子が多く、工夫する子がいても、変な顔にしたとか、武器と称して無茶苦茶に部品を付けただけ・・という改造が目立ちます。
低学年のうちはそんな改造でも、授業の中で経験を重ね、自然と機能的な改造ができるようになりその改造が楽しくなってくる、
そう期待しているのですが
最近は子どもの成長遅く、ミドルコースになっても私の期待通りに改造する子は数人です。
感覚的ですが私の「期待」どおりに工夫できている子は
5年前は30%、最近は5%です。
30%の根拠は8人のクラスに2人くらいはいたからです。
1~2人いれば「どんどんパクれ」と指導していますからそれなりにレースもでき改造が楽しめ、パクった子もそれなりに成長するのです。
5%の根拠は現在両教室で合計で約80人いる中に期待通りなのは4人くらいだからです。
クラスの中に「核」となる子がいないので改造は難しく
私も最近は毎月2回目の授業に私が改造したものをチラッと見せるようにしています。
その改造もマネしやすくシンプルなものとなるよう努力しています。
子ども達のパクり方も変わってきています。
前述の「期待」どおりの子は
その意味をパクれるのですが、多くの子はその意味を知ろうとはせず写真を撮るように細かいところまで覚えようとするので、結果的にパクれないことがほとんどです。
●期待通りでなくても、それが教室の役割
私はこう考えて言います。
創意工夫は最初は意味の分からないマネや根拠のない試行錯誤から始まります。
それがが授業で習ったことや、過去の経験と結びつきだんだんと意味を理解したマネや試行錯誤に変化します。それが「仮説と検証」です。それができるようになれば本当に楽しくなってきます。
それができるまでには時間がかかります。「わかる」ということは「知識」ではなく「感覚」だからです。
それには「やってみる」ことが必要で、マネでも意味が分からなくてもとにかく自分でやってみることが「感覚」を育てるのです。やってみてわかったとうことはよくあると思います。
スポーツなどと同様で「感覚」を身に着けることが「技術者」を育てるには必要なのです。
だからロボット教室には時間がかかり、最近は子ども達の生育環境も変わり以前よりもっと時間がかかるようになってきたんだと思います。
●正直なところ・・・
ただ、以前は一部の「できる子」が核となってその他の子を引っ張ってくれたのに、今はそれがなかなか難しいのは明らかな変化で、私も手詰まり感があります。
それでも成長のスピードが遅くなったものと考え粘り強く成長のチャンスを捉えて活かしたいと思います。
●具体的にどうすれば?
子ども達の変化の原因は世の中、そして周りの大人の変化が原因です。決して子ども達自身に責任はありません。
そしてその大きな流れを変えることは本当に難しく私一人の力ではどうすることもできません。
私は子ども達がゲームやYouTubeに興じることに「否定的」です。
少なくともご家庭で時間など規制していただければと思います。
そして、それらを子どもたちから取り上げるのではなく自らの判断で抑制するためにより魅力的なことを提案したいと考えています。
一つの例ですが、毎年夏にあるロボット教室の全国大会、私は全員にエントリーをお勧めしています。
これを受けて昨年は約半数のお子さんがエントリーしてくれました。
子ども達自身の判断もあったかもしれませんが多くはお父さんやお母さんの意向であったものと考えています。
エントリーに向けアイデア検討会や練習会をする中で子ども達の変化を感じています。いつも人任せな子が自ら次々とアイデアを形にしてみたり、お父さんお母さんと議論したり、・・
概ねやり始めればその気になってくるのです。
日常、ポンと教室に放り込まれて寂しくしていた子ども達が、お父さん、お母さんも一緒に悩んでくれているのを喜んでいるようにも見えます。
造形教室には全国大会はありませんが、何らかの同様のきっかけを作りたいと思っています。
そうゆうのき 創遊の樹 鹿山教室
住所:愛知県名古屋市緑区鹿山3-1
鹿山グリーンハイツ1F C
電話番号:052-896-1511
そうゆうのき 創遊の樹 大高教室
住所:愛知県名古屋市緑区青山4-516
電話番号:052-896-1511
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